車のキーを置いたあと、病院や買い物への足は、電車とバスになります。その最初の交通費を、市とJRが少し持つという取り組みです。
JR西日本と大阪府摂津市は10月28日、運転免許を自主返納した75歳以上の市民に、ICOCAにチャージして使える「WESTERポイント(チャージ専用)」2000ポイントを渡すと発表しました。受付は12月1日から2027年2月26日まで。市が決めた予算に達したら、期間の途中でも受付を終えます。
摂津市とJR西日本のチラシ「免許返納しませんか?」(10月28日の発表資料)出典: 西日本旅客鉄道株式会社・摂津市(報道用の素材)
2000円分は、ICOCAに入れて電車やバスに
申し込んだ月の翌月末に、ポイントが付きます。そのままでは使えず、JR西日本の駅の自動券売機や、のりこし精算機、入金機でICOCAにチャージしてから使います。チャージしたあとは、鉄道やバスなどの交通機関で使えます。
モバイルICOCAなら、ICOCAアプリでもチャージできます。ICOCAを持っていない人は、JR西日本の駅のピンク色の券売機で先に買っておきます。
注意したいのは、ポイントの扱いです。現金には換えられず、申し込みのときに登録したICOCAにしかチャージできません。チャージする前にICOCAを払いもどすと、ポイントは消えます。
WESTERポイント(チャージ専用)をICOCAにチャージする機器と手順(10月28日の発表資料)出典: 西日本旅客鉄道株式会社(報道用の素材)
ジャンパーは11月30日で終わり、対象は75歳以上に
摂津市はこれまで、免許を返納した65歳以上の市民に、反射材付きのジャンパーを渡してきました。2014年7月から続く支援で、市の案内では「セッピィジャンパー」と呼んでいます。このジャンパーの交付は、11月30日で終わります。
新しいポイントの対象は、申し込みの時点で75歳以上の人です。ジャンパーの交付が終わる12月からは、65歳から74歳の人は、市のこの支援の対象になりません。ジャンパーを受け取った人も、ポイントは受け取れません。どちらか一方だけです。
返納した日から6か月以内という期限は、これまでと同じです。たとえば75歳以上で、9月に返納し、まだジャンパーを受け取っていない人なら、12月に入ってからポイントを申し込めます。ただし、一部の車種だけを返納した人や、更新をしないまま免許が失効した人は、対象になりません。
大阪府の「高齢者運転免許自主返納サポート制度」は、別の仕組みとして続いています。65歳以上で運転経歴証明書の交付を受けた府民が、協賛する店でこの証明書を見せると、特典を受けられます。
滋賀県は5000ポイント、免許の窓口で申し込む
JR西日本は、滋賀県とも同じような取り組みをしています。2026年度は6月1日から2027年2月26日まで、滋賀県内に住む75歳以上で、期間中に免許を返納した人に5000ポイントを渡します。
申し込み方は違います。滋賀県では、警察署などの免許の窓口で返納するときに、ICOCAを見せて手続きします。摂津市では、警察署などで返納したあと、書類とICOCAを持って市役所に行きます。
JR西日本のICOCAのポイントを、地域の移動に結びつける取り組みは、広島県東広島市でも試されています。くわしくはICOCAでポイント 東広島市でJR西日本が実証実験 対象と登録の手順にまとめています。
申請の前にできること
申し込みは、摂津市役所の新館5階、道路交通課です。平日の9時から17時15分まで受け付けています。
持ち物は2つです。1つは、運転経歴証明書か、運転免許の取消通知書と本人確認の書類。もう1つはICOCAで、モバイルICOCAの人は、ICOCAの番号が分かる画面の写しを用意します。本人が行けないときは、委任状と代理の人の本人確認の書類があれば、家族などが代わりに申し込めます。
受付は先着順で、予算に達した時点で終わります。返納を考えているなら、12月に入ってから早めに申し込むほうが確実です。分からないことは、道路交通課(06-6383-1596)に問い合わせられます。
摂津の家から駅まで、こんどはICOCAで出かける番や。返納を迷てる親がおるなら、年末に一回、家族で話してみてな。