河原町の通りで信号を待つ。ふと見上げた柱に、丸いカメラと「防犯カメラ作動中」の札が付いていました。
京都府警察が3月に運用を始めた、「街頭防犯カメラネットワークシステム」のカメラです。観光客でにぎわう場所を中心に置かれ、撮った画像は府警本部と警察署の端末から見られる仕組みになっています。
京都府警察の街頭防犯カメラの設置例(河原町・木屋町エリア)出典: 京都府警察(引用)
半年で1,074件、窃盗や特殊詐欺の捜査に
府警は10月28日、このシステムの公式のページを更新しました。2026年4月1日から9月30日までの活用件数は、1,074件です。ここでいう活用件数は、画像のデータを閲覧したり、複製したりして使った件数を指します。半年でならすと、1日あたり6件ほどになります(編集部の計算)。
主な活用の例として挙がっているのは、窃盗、特殊詐欺、傷害、器物損壊、道路交通法違反、過失運転致傷の事件です。人出に備える雑踏の警備や、行方不明の人への対応にも使いました。
ただし、事件の種類ごとの件数や、解決につながった数までは、ページは示していません。
京都府警察が公表した活用状況(2026年10月28日更新)出典: 京都府警察(引用)
嵐山から伏見稲荷まで、6つのエリアに50か所
カメラの場所は、6つのエリアに分かれています。いちばん多いのは東山・祇園の16か所で、全体の3分の1近くを占めます。
| エリア |
受け持つ警察署 |
か所 |
| 嵐山 |
右京署(5)・西京署(1) |
6 |
| 衣笠・北野 |
北署 |
2 |
| 東山・祇園 |
東山署 |
16 |
| 河原町・木屋町 |
中京署(8)・下京署(4) |
12 |
| 京都駅 |
下京署(6)・南署(4) |
10 |
| 伏見稲荷 |
伏見署 |
4 |
| 合計 |
8署 |
50 |
カメラは、府警本部に置いた録画の装置と、本部と8つの警察署にある専用の端末に、外のネットと切り離した回線(閉域網)でつながっています。運用は原則として24時間で、端末からはカメラの向きやズームも変えられます。
画像を見られる人と、消えるまでの日数
街なかのカメラに映ること自体は、観光地を歩けば避けられません。気になるのは、その画像を誰が、どこまで見るのかです。
府警は運用を始める前の2月に、府の公安委員会の訓令と、運用の要綱を定めていました。主な決まりは次のとおりです。
- 画像は、記録した日の翌日から30日間だけ保存し、その後は自動で消える
- 画像を見たり、カメラを動かしたりできるのは、警察の仕事に必要なときだけ。そのたびに、運用の責任者の承認がいる
- 画像を複製できるのは、府警本部の警務課だけ
- 画像の加工や改ざん、編集をしてはならない
- カメラのある場所には、そのことを示す札を付ける。札は日本語、中国語、韓国語、英語で書いてある
- 本部長は年に1回以上、運用の状況を公安委員会に報告し、公表する
要綱は、場所を選ぶときも、画像を見るときも、個人のプライバシーを不当に侵害しないよう配慮することを求めています。
被害にあったときにできること
カメラの画像は、30日たつと消えてしまいます。カメラのあるエリアで、財布を盗まれた、けがをさせられたといった被害に気づいたら、日を置かずに110番や近くの警察署に届けるのが確かです。画像が残っているのは、30日までだからです。
カメラの場所や運用について聞きたいことがあれば、京都府警察本部の警務課 治安総合対策室(075-451-9111)が窓口です。
祇園や嵐山で財布があらへんと気づいたら、30日たつ前に、早めに警察に言うてな。