枚方市は、災害時に登録した固定電話へ合成音声で避難情報を流す「災害情報自動音声配信電話サービス」を一時休止しました。システム管理業者である株式会社アルカディアのネットワークで、第三者による不正アクセスが確認されたためです。このサービスに登録された個人情報が漏えいした可能性があり、復旧の時期は未定とされています。
スマートフォンや携帯電話を使わない家族のために、このサービスを頼りにしていた人もいるでしょう。いま分かっていることと、登録者・家族が気をつけたいことを、枚方市の公式情報から整理します。
何が起きたのか
枚方市の公式ページ(2026年10月14日公開・更新)によると、同市のシステム管理業者である株式会社アルカディアのネットワークで、第三者による不正アクセスが確認されました。これを受けて、枚方市は災害情報自動音声配信電話サービスを一時休止しています。
- 休止の理由: システム管理業者(株式会社アルカディア)への不正アクセス
- 個人情報: このサービスに登録されている個人情報が漏えいした可能性がある。影響範囲はアルカディアが調査中
- 登録者: 80名
- 復旧: 現時点で未定
アルカディアは、防災情報配信サービス「SpeeCAN(スピーキャン)RAIDEN」の運営元です。今回の不正アクセスは、このSpeeCAN RAIDENに対するもので、関西のほかの自治体でも、同じ原因で防災情報の配信が止まっています。
どんなサービスだったのか
一時休止しているのは、枚方市が2021年8月から提供してきた既存のサービスです。市が発令する避難情報(高齢者等避難、避難指示など)を、登録した固定電話へ、コンピューターの合成音声で自動的に架電して知らせる仕組みでした。メールやアプリの操作が要らないため、スマートフォンや携帯電話を使わない人でも、電話が鳴って音声で情報を受け取れる点が特徴です。
対象は、浸水想定区域または土砂災害警戒区域に住み、携帯電話・スマートフォンを持たない人で、登録料と情報を受け取るときの通話料は無料でした。もともと、緊急地震速報や国民保護情報(Jアラート)は配信されず、登録者へ順に架電するため速報性は担保されない、という前提のサービスでもありました。
登録者・家族が気をつけること
- 便乗した詐欺に注意する。個人情報が漏えいした可能性があるため、市役所や業者をかたって個人情報や金銭を求める不審な電話・メールが来ることがあります。求められても応じず、枚方市危機管理室(072-841-1270)などの公式の連絡先で確かめてください
- 最新の状況は、枚方市の公式ページで確かめる。復旧や、個人情報の調査結果についての案内が出る見込みです
- 休止のあいだの情報の受け取り方を決めておく。このサービスはもともと地震速報やJアラートを配信しないため、緊急速報メール(エリアメール)、防災行政無線、テレビ・ラジオ、市の公式サイト・SNSなど、ほかの手段を組み合わせてください
大阪・関西では
今回の不正アクセスは、枚方市だけの問題ではありません。運営元の株式会社アルカディアが手がける防災情報配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」を使う、関西のほかの自治体でも配信が止まる事案が起きています。同じ仕組みを使う堺市でも、市民・職員の個人情報が漏えいしたおそれが公表されています。
堺市の防災配信システムで個人情報漏えいのおそれ 市民・職員の情報が対象
防災の情報は、一つの手段やひとつの事業者が止まっても、別の手段で受け取れるように備えておくことが大切です。お住まいの市町村が、どんな手段で避難情報を出しているか、そのうちどれがいま使えるのかを、一度確かめておきましょう。
今日からできること
- このサービスに登録している家族がいる人は、いったん休止していることを知らせ、ほかの情報の受け取り方を一緒に確かめる
- 緊急速報メール(エリアメール)を受け取れるようにしておく(対応機種は登録不要)。スマホ・携帯を使わない家族には、家族や近所で避難の呼びかけを補い合う方法を話しておく
- 市役所や業者をかたる不審な電話・メールに注意し、個人情報や金銭を求められても応じない
- 復旧や個人情報の調査についての案内を、枚方市の公式ページで確かめる
- 気になることは、枚方市危機管理室(072-841-1270)に問い合わせる
頼りにしてた手立てが急に止まると不安やけど、慌てんと公式の案内を確かめて、ほかの受け取り方も一緒に用意しとこな。便乗の詐欺にはくれぐれも気ぃつけてや。
2026年10月14日 更新: 本サービスが運営元(株式会社アルカディア)への不正アクセスにより一時休止となり、登録された個人情報が漏えいした可能性があることが分かったため、題と本文を休止の事実に全面的に更新しました(当初は、利用できる既存サービスとして紹介していました)。