大阪・京都・神戸の3つの商工会議所が連携し、大阪・関西万博で披露された技術・サービスの社会実装を支援する「アクセラレーションプログラム」の募集を始めました。関西2府4県に拠点を持つ中小企業・スタートアップが対象で、事業会社との協業やメンターの支援を無料で受けられます。募集は2026年12月18日までです。
ここでは、どんな支援か、応募の対象と方法、関西の企業にとっての意味を、大阪商工会議所の記者配布資料から整理します。
どんな支援か
正式名称は、新事業共創プラットフォーム「アクセラレーションプログラム」です。大阪商工会議所・京都商工会議所・神戸商工会議所の3者が連携し、あわせて5万5000の会員企業のネットワークを使って支援します。
アクセラレーションプログラムの支援と応募の要点(編集部作成)作成: 編集部 / もとの資料: 西のITメディア編集部
支援は、大きく3つです。
- 事業会社との協業のマッチング(事業会社と協業しながら社会実装=上市を目指す)
- メンターの伴走(先輩起業家などが、定期的にメンタリングしながら伴走する)
- 専門家によるバックアップ(ディープテック・知財・法務・税務・財務などの専門家を紹介する)
選ばれると、2027年度から、おおむね5年を目安に社会実装(上市)を目指して伴走支援が続きます。成果は、年度末の成果発表会(Demo Day)で報告します。書類審査とオープンピッチ(通過者による発表)を経て、5件程度が選ばれます。
応募の対象と方法
対象は、中小企業基本法の定義に当たる中小企業・スタートアップで、関西2府4県(滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)に事業拠点を持つ、または今後関西を拠点に事業を行う意思がある会社です。設立後の年数は問われません。
応募は2段階です。まず申込フォームで仮エントリーをすると、登録したメールアドレスに応募書類が届きます。その書類に記入して提出すると、本エントリーになります。応募は無料ですが、支援にあたって生じる費用は、原則として自社の負担です。
募集期間は、2026年10月13日から12月18日の17時までです。評価は、技術の新規性や独自性、社会的なインパクト、社会実装の実現性、事業化への熱意の4つの観点で行われます。スペシャルアドバイザーには、さくらインターネットの田中邦裕社長らが名を連ねています。
大阪・関西では
この取り組みの背景には、「万博のレガシー(成果)を関西に残す」という狙いがあります。大阪・関西万博では、432社の中小企業・スタートアップが出展し、新しい技術・サービスを形にしました。その熱意やつながりを、万博が終わった後も関西に根づかせ、地域の事業として育てることを目指しています。
関西に拠点を持つ(または今後持つ)技術系のスタートアップや中小企業にとっては、事業会社との協業や、専門家の支援を無料で受けられる機会です。ただし、採択は5件程度と狭き門で、応募後も成果報告などへの積極的な参加が求められます。腰を据えて社会実装に取り組む会社向けの支援と言えます。
今日からできること
- 関西2府4県に拠点がある(または今後持つ)中小・スタートアップは、自社の技術・サービスが対象になりそうか、募集の要件を確認する
- 応募するなら、まず申込フォームで仮エントリーをして、届く応募書類を確認する(本エントリーの締切は12月18日17時)
- 支援は無料だが、開発などで生じる費用は原則自社負担である点を押さえておく
- 大企業・中堅企業は、応募ではなく協業先(支援パートナー)として関われることを知っておく
- 詳しい要件と日程は、大阪商工会議所の案内で確認する
万博で芽が出た技術を、関西の仕事として根づかせられるか。腰を据えて挑む会社には、使える後押しになりそうやね。