相手が今どんな状態なのかを、体の情報から読み取って伝える。そんな作品を、京都産業大学の学生が学生コンテストに出しました。大学が2026年10月16日に紹介したもので、脳の血流や脈拍を測る装置を使い、ゲームや会議でのやり取りを助けるアイデアです。中身と、こうした技術が暮らしや仕事にどうつながるかをまとめます。
どんなコンテストに出したのか
京都産業大学によると、情報理工学部と大学院先端情報学研究科の学生が、2026年9月16〜18日に岡山大学の津島キャンパスで開かれた「ヒューマンインタフェースシンポジウム2026」の学生コンテスト「SICHI2026」に出展しました。SICHIは、課題として出される機器を使い、学生が新しい体験や使い道のアイデアを形にして発表するコンテストです。
京都産業大学のニュース。情報理工学部と大学院の学生がSICHI2026に出展出典: 京都産業大学(引用)
2026年の課題の機材は、脳の血流の変化や脈拍などを測る小型の装置「XB-01」でした。今年は過去最多となる43件の展示が集まりました。
2つの作品
| 作品 |
何をするか |
使う場面 |
| EMOnitor |
体の情報からプレイヤーの状態を推定し、アバターの表情や音で相手に伝える |
ゲーム。相手の状態の変化を、心理戦の駆け引きに取り入れる |
| CueSync |
会議の参加者の集中の状態を推定して表示する |
会議。進行役が、相手の考えを妨げにくいタイミングで声をかける手がかりにする |
どちらも、大学院の授業「サイバーフィジカルシステム実践演習」での取り組みを発展させた作品です。体から得られる情報を、人と人とのやり取りにどう生かせるかを、別々の場面から提案しています。発表には、大学院の研究支援制度などの支援を受けたとしています。
大阪・関西の暮らしと仕事への影響
会議で「今、話しかけてもいいかな」と迷う場面は、オンラインでも対面でもよくあります。CueSyncのように、集中の様子を手がかりにする発想は、在宅勤務やオンライン会議が増えた今の働き方にもつながるテーマです。
一方で、脈拍や脳の血流は、その人の体や気持ちの状態に関わる情報です。こうした技術を職場や学校で使う場面を考えるなら、本人の同意を得ること、測った情報を誰がどう扱い、いつ消すのかを決めておくことが欠かせません。今回の作品は学生のコンテストでの提案で、製品として売られているものではありませんが、関西の大学から、人の気持ちに寄りそう技術の芽が出ていることは注目したいところです。
覚えておきたいこと
- 京都産業大学の学生が、ヒューマンインタフェースシンポジウム2026の学生コンテスト「SICHI2026」に2作品を出展した。
- 脳の血流や脈拍を測る装置を使い、ゲームの駆け引き(EMOnitor)と、会議で声をかける間合い(CueSync)を助ける提案。
- 体の情報を使う技術は、本人の同意と情報の扱いを決めておくことが大切。