10月16日の昼、NTTドコモの利用者に、緊急地震速報の「エリアメール」が届かない不具合が起きました。NTTドコモ、緊急地震速報の未配信を公表 解消まで届かない場合もでお伝えしたとおり、このとき対象だったのは北海道から東海などで、関西は含まれていません。ただ、ドコモは「解消まで届かない場合がある」としていて、この注意は地域を限っていません。スマホの速報が鳴らないこともある前提で、大阪の家庭や職場でできる備えを深掘りします。
まずおさらい: 何が起きて、今どうなっているか
ドコモによると、10月16日の午後0時40分ごろ、気象庁が配信した緊急地震速報が、本来の対象地域のドコモの利用者に届きませんでした。原因は自社のシステムの不具合で、原因は特定して対応を急いでいるものの、解消まではエリアメールが配信されない場合があるとしています。10月17日朝の時点で、ドコモのお知らせに解消の追記はありません。
このときの速報は、気象庁が地震の規模を過大に推定し、約9分後に取り消したものでした。大きな揺れはありませんでしたが、本当の地震でも、不具合が直るまでは届かない場合がある点は変わりません。
速報がスマホに届く仕組み
緊急地震速報は、気象庁が出し、携帯電話の会社を通じて、対象の地域にいるスマホへ一斉に配られます。ドコモでは「エリアメール」、ほかの会社では「緊急速報メール」と呼ばれ、どれも無料です。ドコモは、回線が混み合っていても影響を受けずに受け取れ、受け取るとポップアップの表示と専用の着信音で知らせる仕組みだと説明しています。
気象庁のページ。携帯電話で受け取るには、対応機種と受信の設定が必要出典: 気象庁(引用)
気象庁によると、受け取るには、受信に対応した機種であることと、受信のための設定が必要です。通話中や電波の悪い場所では受け取れないことがあります。気象庁の2013年の調査では、緊急地震速報を受け取った手段は携帯電話が73.8%で最も多かった一方、携帯電話が鳴らずに速報に気づかなかった人もいました。スマホは頼りになる一方で、それだけでは取りこぼしもある、ということです。
スマホのほかにもある受け取り方
気象庁は、緊急地震速報は次の手段でも受け取れるとしています。
- テレビ・ラジオ: 多くの放送局がNHKのチャイム音で知らせる。ただし、電源が切れていると受け取れない
- 防災行政無線: 市区町村が、国の全国瞬時警報システム(Jアラート)を使って放送する。実施の有無は市区町村で異なる
- 施設の館内放送や、専用の受信端末
大阪市は、都市部では遮音性の高い住まいや高層の建物が多く、騒音もあって、防災行政無線のスピーカーの音が届きにくいと説明しています。そこで市は、市が出す避難情報などを一つのシステムから、携帯4社の緊急速報メール、LINE、X、ケーブルテレビ、大阪ガスのガス警報器、デジタルサイネージ、大阪市の防災アプリなど、多くの経路へ一斉に届けています。
大阪市の災害情報一斉配信システムのイメージ図。多くの経路で市民に届ける出典: 大阪市(引用)
スマホを持たない家庭に向けては、2026年1月から、津波・川の氾濫・高潮の避難情報を、登録した固定電話やFAXに届けるサービスも始めました。防災スピーカーの放送が聞き取れなかったときは、放送の内容を電話(06-6210-3899)で聞き直せます。
大阪・関西の暮らしと仕事でできること
- スマホの受信設定を確かめる: エリアメール・緊急速報メールを受け取る設定になっているか、機種の設定画面で確かめる。報知音も一度聞いておく
- 受け取り方を二つ以上持つ: スマホのほかに、テレビ・ラジオ、大阪市の防災アプリなどを用意する。夜はラジオの電源の入れ方も確かめておく
- スマホのない家族を取り残さない: 大阪市の固定電話・FAXのサービスに登録し、近くの家族が電話で知らせる段取りも決めておく
- 職場で決めておく: 館内放送や休憩室のテレビなど、スマホ以外で速報に気づける手段を確かめる。来客や従業員の誘導の手順もあわせて見直す
- 「鳴らない=安全」と思わない: 揺れを感じたら、速報を待たずに身を守る
覚えておきたいこと
- ドコモは、不具合の解消まで緊急地震速報のエリアメールが届かない場合があるとしている。10月17日朝の時点で、解消の発表はない。
- 緊急地震速報は、テレビ・ラジオ、防災行政無線、館内放送などでも受け取れる。スマホだけに頼らない。
- 大阪市は、避難情報を多くの経路で届けている。スマホのない家族には、固定電話・FAXのサービスもある。