コンサートや舞台のチケットの抽選に当たった、抽選の利用料が払われていない、といった内容で、偽のサイトへ誘うメールが出回っています。チケットぴあは10月13日、同社を名乗る不審なメールへの注意喚起を更新し、7つの手口を挙げました。フィッシング対策協議会は、ローソンチケットをかたり、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のパスの当選を知らせる偽メールにも注意を呼びかけています。
チケットぴあの不審なメールへの注意喚起(10月13日更新)出典: ぴあ株式会社(引用)
チケットぴあが挙げる7つの手口
チケットぴあの注意喚起によると、同社を装ったメールやメッセージは、次の7つの型に分けられます。
- キャンペーンへの参加を促す: 「チケットぴあ割引券プレゼント」などの件名。本文で、チケットのプロモーションのアシスタントを募集していると誘う
- 3Dセキュアの登録を促す: 「クレジットカード本人認証サービス(3Dセキュア2.0)のご登録のお願い」。登録しないとチケットが自動でキャンセルされることがある、と不安をあおる
- 不正利用の確認を促す: 「アカウント安全性維持のための重要なお知らせ」など。取引を確かめるためにチケットの利用を一部制限した、と伝える
- ログインを促す: 「アカウントに関するお知らせ・ログインのお願い」など。期限までにログインしないとアカウントを無効にする、と迫る
- 退会の手続きを装う: 「退会対象者への案内」など。ぴあは、2024年11月上旬の配信のあとは、退会の処理を案内するメールを送っていないとしている
- ポイントサービスの終了を装う: ポイントを使うためにログインを促す。ぴあは、ポイントサービスの終了について案内のメールは送っていないとしている
- 抽選サービスの利用料を請求する: 「【重要】抽選サービス利用料 お支払い未払いの案内」「【ご案内】抽選エントリー手数料のお支払いについて」など。期日までに払わないと、次の抽選の申し込みやチケットの引き取りが制限される、と迫る
ぴあは、これらは同社が送ったものではないとして、本文のURLやボタンを押したり、LINEのアカウントを追加したりせず、削除するよう求めています。情報漏えいによるものではないとしています。チケットぴあを模した偽サイトや、ぴあ株式会社の公式サイトの偽物も確認しているとして、SNSなどで投資に誘うことは一切ないとも説明しています。
ローチケをかたる「USJのパスが当たりました」
フィッシング対策協議会は2025年12月3日、ローソンチケットをかたるフィッシングの報告を受けているとして、注意を呼びかけました。件名の例は次のとおりです。
- 【重要】ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 1デイ・スタジオ・パスプレゼント当選通知
- 【ローチケ】抽選結果のお知らせ:ユニバーサル・スタジオ・ジャパンご招待
- 【至急】賞品受取のお手続きをお願いいたします
- 【ローチケ】重要なお知らせ:クレジットカード名義人確認について
フィッシング対策協議会の「ローソンチケットをかたるフィッシング」(2025年12月3日)出典: フィッシング対策協議会(引用)
偽サイトでは、メールアドレス、パスワード、携帯電話の番号、引換のコード、カードの番号、名義、有効期限、セキュリティコードなどを入力させようとします。同協議会は、こうした情報を絶対に入力しないよう求めています。
なぜ見分けにくい?
フィッシング対策協議会は、偽サイトは本物のサイトの画面をコピーして作ることが多く、見分けるのは非常に難しいとしています。抽選の当選や未払いの連絡は、チケットを申し込んだ覚えのある人ほど本物だと思いやすい内容です。
同協議会は、フィッシングメールが届くのは、メールアドレスがネット上に漏れているということだとも説明しています。漏れた情報は犯罪者の間で売り買いされ、消すことはできません。迷惑メールのフィルターを使っても大量に届くなら、新しいメールアドレスに移ることも考えるよう勧めています。その際は、正規のメールにアイコンやマークが表示されるメールのサービスを使うと、本物かどうかを見た目で判断しやすくなるとしています。
暮らしへの影響
人気の公演のチケットは抽選で売られることが多く、当選のメールを待っている人は少なくありません。偽メールは、そうした期待や「払わないと次から申し込めない」という不安につけ込みます。カードの情報を入れてしまうと、知らないうちに買い物に使われるおそれがあります。
今日からできること
- メールやSMSのリンクを押さない: 当選や支払いの連絡が届いても、本文のリンクやボタンは使いません。
- 公式のアプリかブックマークから確かめる: チケットのサイトを自分で開き、申し込みの履歴や抽選の結果の画面で確かめます。
- 「利用料」「手数料」の請求は特に疑う: チケットぴあは、抽選の利用料や手数料を求めるメールを、なりすましの手口として挙げています。
- 入力してしまったらすぐ止める: カード会社に連絡してカードを止め、本物のサイトでパスワードを変えます。同じパスワードをほかで使っていれば、そちらも変えます。
- 見つけた偽メールは報告する: フィッシング対策協議会は、偽のサイトやメール、SMSを見つけたら、同協議会(info@antiphishing.jp)に報告するよう呼びかけています。
偽メールの道具を売っていた仕組みが止められた件は、日本を狙う偽メールの道具を差し押さえ 警察庁とマイクロソフト、和歌山県警も注意にまとめています。
大阪・関西では
フィッシング対策協議会が示したローソンチケットをかたる偽メールでは、大阪市にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパンの1デイ・スタジオ・パスの当選が、誘い文句に使われていました。関西で暮らす人には身近な名前なので、つい開いてしまいやすい内容です。
たとえば、京セラドーム大阪や大阪城ホールの公演の抽選に申し込んでいる人なら、結果の発表の日にちを、チケットのサイトの申し込みの画面で先に確かめておくと、発表の日でもないのに届く「当選」のメールに気づきやすくなります。家族のチケットをまとめて申し込んでいる人は、届いたメールを家族に転送するより、公式のアプリの画面を見せる方が安全です。
当たったかどうかは、公式のアプリで見たらええねん。