米連邦取引委員会(FTC)は2026年10月19日(米国時間)、高齢者保護の年次報告書を公表しました。60歳以上が報告した2025年の詐欺被害額は約30億ドルで、2020年の約6億ドルから約5倍に増えました。投資詐欺では、SNSで相手から接触されたという報告が多くありました。
報告された被害額と推計は別の数字
議会向けの報告書は、2025~2026年の高齢者保護の取り組みをまとめたものです。詐欺の分析には、消費者からの報告を集めるConsumer Sentinel Networkに2025年に寄せられた情報を使っています。
FTCは、高齢者の詐欺被害総額が最大1195億ドルに上る可能性も示しました。これは、60歳以上が報告した約30億ドルとは別の数字です。報告された被害額と、被害全体の推計を混同しないことが大切です。
報告被害額の増加について、FTCは個人の極めて高額な被害報告が増えたことを主因としています。高齢者の投資詐欺の報告被害額は2025年に42%増え、10億ドルを超えました。
暮らしと仕事への影響
注意したいのは、被害額の大きさだけではありません。FTCによると、高齢者は若年層より、サポート詐欺や賞金・懸賞・宝くじ詐欺、恋愛詐欺、政府・友人・家族を装う詐欺の金銭被害を報告しやすい傾向がありました。
家庭や職場で注意を共有するなら、怪しい連絡を一人で判断せず、送金前に別の人へ相談する手順を決めておくことが考えられます。投資の話だけでなく、身近な人を名乗る連絡も確認の対象にする、という備えです。
これらは米国の報告で、日本の被害状況を示すものではありません。FTCは官民連携の「Never Ever」キャンペーンや、被害者を米司法省の高齢者詐欺相談窓口へ紹介する取り組みも説明しています。こうした支援の日本での提供は、発表には書かれていません。
関西の暮らしと仕事での使いどころ
離れて暮らす親と話す際には、「SNSで投資を勧められた」「家族を名乗る相手からお金を求められた」といった場面を例に、誰に相談するかを決めてみてはどうでしょうか。
家族を名乗る連絡なら、普段使っている連絡先で本人に確かめてから判断する、というルールも考えられます。商売の合間や帰省時など、落ち着いて話せる機会に確認方法を共有しておくことが、今回の報告を暮らしに生かす一歩です。