NVIDIAは2026年10月21日、通信事業者の通信網をAIの基盤として使う取り組みを発表しました。Nokiaなどと連携し、通話やデータ通信を支える設備で、AIサービスも動かす仕組みの実証を進めています。
市販スマホを使い、商用網で通話を実証
中心となるのは、無線通信の処理とAIサービスを共通の基盤で動かす「AI-RAN」です。NVIDIAによると、利用者に近い拠点で処理し、通信に使う周波数を有効に活用する狙いがあります。
T-Mobileは、ワシントン州ベルビューの商用網で、NVIDIAが世界初とするAI-RAN通話を実施しました。Nokiaの無線通信向けソフトウェアを使い、既存の5Gの中核設備と市販スマートフォンを接続しています。
NokiaはBT、Deutsche Telekom、Elisa、Orangeの実証向けに、NVIDIA Aerial RAN Computer上で動くanyRANを提供します。BTは2027年にバーミンガムの稼働中の通信網で実証する計画です。Elisaは5Gの実地環境で、音声、モバイルデータ、映像解析の同時実行を実証したとしています。
暮らしと仕事への影響
今回の動きは、新しいスマホの発売ではなく、通信網の裏側を変える取り組みです。市販スマートフォンでの通話実証は進みましたが、それだけで手元のスマホの速度や料金が変わるという話ではありません。日本での提供は発表には書かれていません。
仕事での用途として、Orangeは緊急対応や現場作業のチーム向けに、多言語のリアルタイム翻訳を実証中です。また、NTT DATAは、通信網の性能低下を見つけ、原因の特定や対応の提案を担うAIエージェントを開発しています。AIエージェントは、目的に沿って作業を進めるAIです。利用者向けのサービスと、通信網を管理する仕事の両方で活用が検討されています。
関西の暮らしと仕事での使いどころ
関西で使い道を考えるなら、多言語の翻訳は、店頭での接客や現場作業の連絡を助ける候補になります。ただし、今回紹介されたのは海外での実証です。関西の店舗などが導入したという発表ではありません。
仕事への導入を考える際は、実証できたことと、実際に契約して使えることを分けて見る必要があります。日本での提供条件が示されてから、自分の業務に合うかを確かめたいところです。