富士通、名古屋大学、JAMSTEC、NICTらは、太陽から来る高エネルギー粒子の動きを模擬計算する際の設定値を、自動で決める技術を開発しました。専門家の経験や試行錯誤に頼っていた調整を見直すもので、論文は2026年10月20日にScientific Reportsに掲載されました。
5機の観測に合わせ、19個の設定値を調整
対象は、太陽高エネルギー粒子(SEP)のうち陽子です。従来は計算に使う設定値である「パラメータ」の決め方に、根拠の客観性や、同じ手順を繰り返せるかという課題がありました。
中核となるのは富士通が構築したSEITENです。名古屋大学が開発しNICTが運用するSUSANOOと、JAMSTECが開発した粒子の加速・輸送を計算するSEPIFを連携させます。数理的な方法で設定値の組み合わせを探し、観測との誤差を抑えます。
検証には、2021年10月9日に発生したSEP現象を使いました。日欧の水星探査機BepiColomboを含む5機の観測を基に、19個の設定値を計1,480回の探索で絞り込みました。研究グループによると、5機全てで粒子が到来してからピークに達するまでの変化をおおむね再現し、独立して繰り返した場合も同じ傾向を確認しました。








