スマホの中のAIキャラクターと、まるで友だちや恋人のように会話する。そんな使い方で人気を集めたアプリ「Character.AI(キャラクターAI)」の運営会社が、2026年10月、米国で破産の手続きに入りました。アプリは当面動きますが、先行きははっきりしません。これを機に、子どもや若者とAIの付き合い方を、落ち着いて考えてみます。
何が起きたのか
Character.AIを運営するCharacter Technologiesは、公式ブログで、連邦破産法第11章(日本の民事再生に近い、再建をめざす手続き)の申請に入ったと発表しました。裁判所の監督のもとで、会社の資産を売却するためです。公式ブログには、次のように書かれています。
Character.AI公式の発表。買い手が付かなければ終了、当面はアプリは動くとある出典: Character.AI(blog.character.ai)(引用)
報道によると、申請は2026年10月12日に米デラウェア州で行われ、エンターテインメント大手のディズニー系が、最初の買い手の候補として名乗りを上げているとされています。会社の売却の詳しい動きは、Character.AIが米国で破産法の適用を申請 会社を売却へ、ディズニー系が2,000万ドルで一部の権利を得る案(TECHNOVA)にまとまっています。この記事では、使っている人、とくに子ども・若者の目線で整理します。
アプリはどうなる? 使っている人への影響
公式の発表によると、手続き中もアプリは動いていて、今のところ通常どおり使えるとしています。有料のサブスク(定額課金)も有効で、課金は当面変わらないとのことです。有料機能に影響する変更があるときは、事前に知らせるとしています。
一方で、会社は「継続して運営する買い手が見つからなければ、プラットフォームは終了する」とも書いています。売却の手続きは、2026年11月末から12月初めごろに終わる見込みとされています。
- 当面は使えるが、将来は不透明です。買い手が決まるまで、サービスが続くかどうかは確定していません。
- 大事な会話やデータがある人は、アプリやサイトから自分のデータを書き出す(エクスポートする)方法を、今のうちに確かめておくと安心です。公式はデータの書き出しとアカウントの削除ができるとしています。
- 「サービス終了」をかたる偽メールや偽サイトに注意します。あわてて届いたリンクを開かず、公式のアプリやお知らせから確かめます。
なぜ「子ども・若者」で問題になってきたのか
Character.AIは、世界で月に2,800万人以上が使う人気アプリとされます。一方で、子ども・若者の安全をめぐって、訴訟や規制の対象になってきました。
米国では、14歳の少年が亡くなった件をめぐり、2024年に遺族が運営会社を相手に訴訟を起こしました。こうした動きや規制の圧力を受けて、会社は2025年10月、18歳未満の利用者について、AIとの自由な会話を2025年11月25日までに終了すると発表しました。年齢を確かめる仕組みを導入し、10代の利用者は動画づくりや物語づくりなどの機能に案内する、という対応です。
AIコンパニオン(AIの友だち・恋人)は、いつでも否定せずに話を聞いてくれます。それが救いになることもありますが、とくに子ども・若者が強くのめり込み、現実の人間関係や睡眠、心の健康に影響することが心配されています。今回の破産のニュースは、こうした「AIと子ども」の問題を、あらためて考えるきっかけになります。
大阪・関西では
Character.AIは米国のアプリですが、日本の若者にも使われています。似たAIキャラアプリやAIコンパニオンも増えていて、関西の家庭や学校でも、子どもがAIと話していることは珍しくありません。
関西特有の話ではありませんが、だからこそ身近な問題です。保護者や先生が、子どものAI利用を頭ごなしに禁止するのではなく、「どんなキャラと、どんな話をしているか」「困っていることはないか」を、普段から話しておくことが大切です。急にサービスが消えて、よりどころにしていたAIがいなくなる、という影響も起こりえます。
今日からできること
- 子どもや若者が使っている場合は、まず「どんなふうに使っているか」を聞いてみる。否定から入らず、話せる雰囲気をつくる。
- 利用時間と課金のルールを、家庭で決めておく。無料でも、個人情報(本名・住所・学校・写真など)を入力しないよう伝える。
- サービスが終わる場合に備えて、残しておきたい会話やデータの書き出し方を確かめておく。
- AIの答えは「もっともらしい」だけのこともあると伝える。悩みごとは、AIだけで抱えず、家族や信頼できる大人、相談窓口にもつなぐ。
- 子どもの様子にいつもと違う変化(眠れない、ふさぎ込む、スマホを手放せない)があれば、早めに相談する。
AIのキャラは、ずっとそこにいてくれるとは限らへん。消えても大丈夫なように、現実のつながりも大事にしていこな。