兵庫県は2026年10月16日、「ひょうごTECHイノベーションプロジェクト」の協業先を発表しました。自治体とスタートアップが組み、観光地の混雑予測や道路の維持管理など、暮らしに関わる課題の解決に向けて実証します。2026年度の実証プロジェクトとして、14課題を掲載しています。
観光の混雑予測から道路管理まで
豊岡市と県産業労働部は、ランディット(株)と観光地のデジタル化に取り組みます。AIによる観光需要・混雑の将来予測に加え、駐車場などの混雑状況を見えるようにする実証です。
朝来市は、アルビト(株)とパナソニックエレクトリックワークスを協業先に選びました。道路の老朽化による事故を防ぐため、維持管理システムの構築を目指します。
この事業は、実証の成果を他自治体にも広げる仕組みです。県によると、これまでのプロジェクトの7割超で、自治体などによる購入・導入にあたる公共調達等が実現しました。今回の成果報告会は2027年3月の予定です。
大阪・関西では、地元企業も協業先に
関西に拠点を置く企業も参加します。西脇市は、同市の(合)Tulipa Designと、工事情報をリアルタイムに伝えるGISマップに取り組みます。GISは、位置にひもづく情報を地図上で扱う仕組みです。
豊岡市は、神戸市の(株)バニヤンズと、人と荷物を一緒に運ぶ「貨客混載」を支える地域配送の最適化に取り組みます。県農林水産部は、神戸市のサンエンス(株)と、地震・豪雨時のため池の落水等作業の負担軽減を目指します。
暮らしと仕事への影響
住民にとって大切なのは、今回がサービスの一斉開始ではなく、実証に向けた協業先の決定だという点です。旅行の混雑回避や工事情報の確認に役立つかは、実証の成果と、その後の提供内容を分けて見る必要があります。
事業者にとっては、技術を作るだけでなく、自治体の現場で使えるかを確かめる取り組みです。過去の公共調達等の実績は参考になりますが、今回の各実証の導入が決まったわけではありません。今後は、何が便利になり、現場の負担がどこまで減ったのかが注目点です。