阪急電鉄が、車内の「中づり広告」をやめると発表しました。天井付近につり下げる、あの紙の広告です。2027年4月4日の営業終了をもって、全線の営業車両で掲出を終えます。関西の通勤電車の見慣れた景色が、新生活のシーズンを区切りに変わります。
何が終わるのか
終わるのは、阪急電鉄の全線の営業車両での、中づり広告の掲出です。神戸線、宝塚線、京都線など、阪急の全線が対象です。
いくつか、線引きがあります。
- 阪神電鉄は、今回の対象ではありません。
- 大阪メトロ堺筋線や山陽電鉄など、他社から阪急に乗り入れてくる車両は対象外で、そちらの中づり広告は続きます。
- まど上広告など、中づり以外の車内広告については、今回の発表では触れられていません。
理由と、削減される紙の量
阪急が挙げている理由は、次の3点です。
- スマートフォンなどの普及で、情報の取り方やコミュニケーションのあり方が大きく変わったこと
- より落ち着いた移動空間で過ごしたい、という期待の高まり
- 紙資源や印刷資材を減らし、環境への負荷をさらに下げること
削減の規模として、2025年度の実績をもとに、年間で約83万枚の紙の使用を減らせる見込みだとしています。注目したいのは、「紙の広告をデジタルの画面に置き換える」という説明には、今回は踏み込んでいない点です。あくまで、車内をすっきりとした空間にする、という文脈での発表です。
関西の通勤風景と、暮らしへの影響
阪急の中づり広告は、梅田から神戸・宝塚・京都を結ぶ通勤電車の、見慣れた景色でした。週刊誌の見出しを立ち読みのように眺めたり、新商品や沿線のイベント、宝塚歌劇の告知を知ったりする場でもありました。顔を上げると広告があった、という時代の、ひとつの区切りです。
暮らしへの直接の不便は、大きくはないでしょう。ただ、広告を出す側にとっては、関西の通勤客に届ける定番の手段が1つ減ります。鉄道各社が、紙の広告や車内の空間をどう使うかを見直す流れのなかで、阪急がどう動くかは、これからの発表を待つことになります。デジタルの画面に替えるのかどうかは、現時点では分かりません。
覚えておきたいこと
- 阪急電鉄の全線の営業車両で、中づり広告を2027年4月4日で終了。阪神や他社の乗り入れ車両は対象外。
- 理由は、スマホの普及、落ち着いた空間への期待、紙資源の削減の3点。年間で約83万枚の紙を削減する見込み。
- デジタルサイネージへの置き換えについては、今回の発表では触れられていない。