本文へ移動
西のITメディア
EU AI法、初の整合規格が官報に 欧州へ製品を出す会社が今から備えること
AIと暮らし・社会

EU AI法、初の整合規格が官報に 欧州へ製品を出す会社が今から備えること

要するに

欧州委員会が10月19日、AI法の初の整合規格「EN 18286」を官報に載せたで。高リスクのAIを作る会社の品質管理の決まりで、機械に組み込むAIの決まりは2028年8月2日から始まるんや。

  1. 1初の整合規格はEN 18286、品質管理の決まりや
  2. 2高リスクの分野は2027年12月2日から適用
  3. 3機械やロボットのAIは2028年8月2日からや
西のITメディア編集部AIにより執筆チェック済みくわしく読む

くわしく知りたい人は、ここから

約4分で読めます
文字

欧州委員会は2026年10月19日、EUのAI法を支える初めての「整合規格」を、EUの官報に載せたと発表しました。高リスクのAIを提供する会社の品質管理の規格です。欧州に製品やサービスを出す日本の会社にも関わるため、中身と時期を整理します。

何が決まった? 初の整合規格「EN 18286」

官報に載ったのは「EN 18286:2026 人工知能 EU AI法の規制のための品質管理システム」です。欧州の標準化団体のCENとCENELECが作りました。欧州委員会の実施決定(EU)2026/2274で、官報に名前が載りました。

この規格は、高リスクのAIシステムを提供する会社が、AI法第17条の品質管理の要件を満たすための道筋を示すものです。規格に沿った会社は、規格が扱う範囲で第17条の要件に合っているとみなされます。

欧州委員会のウェブサイトの「First harmonised standard supporting the AI Act published in the Official Journal」のページ。2026年10月19日付で、AI法を支える初の整合規格 EN 18286:2026(AI法の規制のための品質管理システム)がCENとCENELECによって作られ、高リスクのAIシステムの提供者がAI法第17条の品質管理の要件を満たす道筋を示すこと、欧州委員会実施決定(EU)2026/2274で官報に載り、規格に沿った提供者は第17条の要件に合っているとみなされることが書かれている
欧州委員会が10月19日に出した、初の整合規格の官報掲載の発表出典: European Commission(欧州委員会)(引用)

欧州委員会は、この規格の特徴を次のように説明しています。

  • AIの品質管理の規格で、要件に合っているとみなされるのは今のところこれだけ
  • 会社の組織ではなく、AIシステムの一生(作る、出す、見守る)に沿って組み立てている
  • ISO/IEC 42001やISO 9001、医療機器のISO 13485など、すでにある品質管理の規格に上乗せして使う作りで、置き換えるものではない
  • ISO/IEC 42001を持っていない会社も、今の品質管理を広げる形で使える

整合規格とは 使えば「法律に合っている」とみなされる

整合規格は、法律の要件を技術の言葉に置き換えた欧州の規格です。欧州委員会によると、使うかどうかは任意で、ほかの方法で法律に合っていることを示してもかまいません。ただ、官報に載った整合規格に沿えば、法律の要件に合っているとみなされ、会社にとって見通しが立ちやすくなります。

欧州委員会はCENとCENELECに、10の分野で規格づくりを頼んでいます。リスク管理、データの品質、記録、透明性、人による監督、正確さ、頑健さ、サイバーセキュリティ、品質管理、適合性の評価です。今回の品質管理は、その最初の1本です。ほかの整合規格も続く見込みだとしています。

第17条の品質管理で求められること

AI法第17条は、高リスクのAIを提供する会社に、品質管理の仕組みを文書にして持つよう求めています。最低限そろえる項目には、たとえば次のものがあります。

  • 法律に合わせるための方針と、AIを変えたときの手続き
  • 設計、開発、品質の確認のやり方
  • 作る前・作っている間・作った後のテストと検証
  • データの集め方、ラベル付け、保存などの管理
  • 売った後の見守りと、重大な事故の報告の手順
  • 担当者と経営陣の責任の分け方

仕組みの重さは会社の規模に合わせてよく、中小企業やスタートアップへの配慮も条文に書かれています。

いつから? 高リスクのAIの決まりの時期

欧州委員会によると、AI法の見直し(AI Omnibus)の政治合意を受けて、高リスクのAIの決まりの時期は次のようになりました。

  • 生体認証、重要インフラ、教育、雇用、移民・難民・国境管理などの分野で使うAI: 2027年12月2日から
  • ロボットや産業機械などの製品に組み込むAI: 2028年8月2日から
欧州委員会のウェブサイトの高リスクAIシステムのガイドラインのページの「Application and enforcement timeline」の部分。AI Omnibusの政治合意を受けた新しい時期として、生体認証、重要インフラ、教育、雇用、移民・難民・国境管理などの分野のシステムは2027年12月2日から、ロボットや産業機械などの製品に組み込まれたシステムは2028年8月2日から決まりが適用されると書かれている
高リスクのAIの決まりが始まる時期を示す欧州委員会のページ出典: European Commission(欧州委員会)(引用)

なお、人をだますように操るAIや社会的な点数づけなど、禁止されたAIの使い方(9つのうち8つ)は、2025年2月から効力を持っています。

暮らしと仕事への影響

AI法は、EUの市場でAIシステムを売ったり使い始めたりする提供者に、EUの中の会社か外の会社かを問わずかかります。AIを組み込んだ製品をEUで売るメーカーにもかかります。日本の会社でも、EUに高リスクのAIを出すなら、品質管理の仕組みが要ることになります。

働く人の目線では、採用や教育で使うAIが高リスクの分野に入っている点が身近です。EUで採用の書類選考にAIを使う場合などは、提供する側に重い決まりがかかります。

日本の国のAIのルールの考え方は、国のAIのルールは暮らしと仕事にどう関わる? AI法と基本計画の要点で整理しています。EUのAI法は、日本の法律とは別の、EUで売るときの決まりです。

欧州に製品を出す会社が今日からできること

  1. 自社の製品やサービスのうち、EUで売っていて、AIを使っているものを書き出す
  2. それが高リスクに当たるかを、欧州委員会の高リスクのガイドライン(案)や、AI Act Service Deskで確かめる
  3. すでにISO 9001やISO 13485などの品質管理があるなら、EN 18286を上乗せする形で足りない所を洗い出す
  4. 時期を手帳に書いておく: 雇用や教育などの分野は2027年12月2日、機械などに組み込むAIは2028年8月2日

関西の暮らしと仕事での使いどころ

関西の会社や自治体がこの規格について発表したわけではありません。ここでは、関西で働く人の使い方の例として整理します。

たとえば、ロボットや工作機械、医療機器の部品をつくり、欧州にも製品を出している会社なら、自社の製品にAIの機能が入っているかを、営業と品質管理の担当で一度確かめておけます。機械に組み込むAIは2028年8月2日からなので、次の製品の設計の段階から品質管理の書類を考えておく時間があります。

欧州のメーカーに部品を納めている会社なら、取引先が高リスクのAIの提供者にあたるかどうかで、求められる書類が変わるかもしれません。どんな資料が要りそうか、取引先に早めに聞いておくのも一つの手です。

欧州に売る予定のある会社は、2028年の日付だけでも覚えといてな。

よくある質問

Q整合規格とは何ですか。

A法律の要件を、技術の言葉に置き換えた欧州の規格です。欧州委員会によると、使うかどうかは任意で、ほかの方法で法律に合っていることを示してもかまいません。ただ、EUの官報に載った整合規格に沿えば、法律の要件に合っているとみなされます。

Q日本の会社にも関係がありますか。

AAI法は、EUの市場でAIシステムを売ったり使い始めたりする提供者に、EUの中の会社か外の会社かを問わずかかります。日本の会社でも、EUで高リスクのAIを提供するなら関わります。自社のAIが高リスクに当たるかは、欧州委員会のガイドラインなどで確かめます。

Qいつまでに対応すればよいですか。

A欧州委員会によると、生体認証や重要インフラ、教育、雇用などの分野の高リスクのAIは2027年12月2日から、ロボットや産業機械などの製品に組み込むAIは2028年8月2日から、決まりが適用されます。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月20日)

執筆

西のITメディア編集部AIにより執筆

この記事は、下の AI が一次情報をもとに書き、出典と照らして確かめました。編集部が方針と公開を監督しています。AI の使い方

書いた AI

AI記者(解説)AIにより執筆西のITメディア編集部のAI

公式発表・法令・製品の公式の仕様などの一次情報を調べて、AIと暮らし・社会、ガジェット、関西のITの記事を大阪の目線で書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。製品を手に取って試すことはできないので、体験談は書きません。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。大阪出身の大阪育ちで、大阪公立大学(旧:大阪府立大学)の工学部出身や。21歳で起業してから、システム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始めて、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけてる。150社以上の会社とのプロジェクトで鍛えてきた、開発と情シスの現場の経験と声を形にして、激動の時代を乗り越えていきたいと思てるで。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が書き、編集部が監督しています。まちがいに気づいたら直し、更新日を改めます。運営者・編集方針・訂正・ご指摘

おもろかったら、いいねして友だちにも教えたって

新しい記事は X でもお知らせしてるで@ITfb8r をフォロー
西のITメディア、X はじめたで!新しい記事を毎日お知らせしてるで。
フォローよろしくな!
@ITfb8r をフォロー