総務省は2026年10月13日、データサイエンス・オンライン講座「社会人のためのデータサイエンス演習」を開講しました。登録料と受講料は無料で、だれでも受講登録できます。登録は11月30日(月)までの予定です(2026年10月13日時点)。
統計を使った仕事の判断を、Excelで自分で試せるようになる講座です。申し込みの期限、要るもの、かかる時間を、公式の資料から整理します。
どんな内容の講座か
講座の目的は、ExcelとRを使って、実践的なデータ分析(統計分析)の手法を身につけることです。Rは統計解析ソフトで、無料のものとgaccoの講座ページに書かれています。演習はすべて、ビジネスの事例を想定した内容です。
週ごとのテーマは次のとおりです(総務省の別紙)。
| 週 |
テーマ |
学ぶこと |
| 1 |
データサイエンスとは |
データ分析の進め方、求められるスキルや知識 |
| 2 |
現状を把握して課題を見つける |
データの特徴をつかむ、相関分析 |
| 3 |
過去のデータから未来を予測してみよう |
単回帰分析、重回帰分析、時系列データ分析 |
| 4 |
その差は偶然?それとも意味のある差? |
2つの平均の差の検定、統計的因果推論 |
| 5 |
ビジネスでデータサイエンスを活用するにあたって |
分析結果の報告、ケーススタディ、データ倫理 |
| 特別週 |
統計解析ソフトRを用いたデータ分析 |
Rの基本、データの要約、回帰分析 |
2〜4週にはExcelの演習があります。第3週では、ビールの売上を気温から予測する演習も紹介されています。
総務省統計局の別紙。講座の目的・開講期間・各週のテーマと3講座の位置づけ出典: 総務省「社会人のためのデータサイエンス演習」の概要(別紙)(引用)
講師は、東京大学大学院工学系研究科の松尾豊教授ほか、gaccoの講座ページには全8人が載っています。肩書は2025年3月時点の情報とされています。
申し込む前に知っておきたいこと
公式の資料で分かる範囲を、表にまとめます。
| 疑問 |
答え |
| だれが受けられる? |
どなたでも受講登録できます(総務省)。gaccoの講座ページは、社会人・大学生を対象とした講座としています |
| いつまでに申し込む? |
受講登録は2026年11月30日(月)までの予定です。開講期間は10月13日(火)から12月22日(火)までです |
| お金は? |
登録料と受講料は無料です |
| 何が要る? |
インターネット環境と、パソコンやスマートフォンなど。課題用に、Excelがインストールされたパソコン |
| 前提の知識は? |
Excelの基本的な操作ができること |
| 時間は? |
1回10分程度の動画を、1週間に5〜8回程度、5週間。gaccoの想定は週3時間程度です |
| 修了証は? |
得点率60%以上で、電子ファイルの修了証が出ます |
受講期間は、開講期間中に限られると書かれています。
時間の目安
動画は1回10分程度です。1週間に5〜8回なので、動画だけなら1週間に50〜80分ほどです(編集部の計算)。ここに確認テストと演習が加わります。gaccoは、1週間の勉強時間を3時間程度と想定しています。
Rの特別週は、10分程度の動画が8回です。
申し込みの時期に注意
11月30日に登録した場合、12月22日までは約3週間です(編集部の計算)。5週間の講座なので、時間はかなり短くなります。各週の動画がいつ公開されるかは、確認したページには書かれていません。早めの登録のほうが、余裕を持てます。
修了証と課題
課題は、各週の確認テストと最終課題です。どちらも多肢選択問題で、確認テストは5問程度、最終課題は15〜20問程度です。
得点率が60%以上になると、修了証が出ます。gaccoは、次のように注意書きをしています。
- 修了証は、受講した講座の修了を示すもの
- 大学の単位や公的資格を証明するものではない
履歴書に書けるか、会社が評価するかは、書かれていません。ここでは判断しません。
入門と演習、どちらから受けるか
総務省は、今年度に3つの講座を予定しています。
| 講座 |
時期 |
特徴 |
| 社会人のためのデータサイエンス入門 |
令和8年8月 |
統計データ分析の基本的な知識を学ぶ入門編。1回10分程度、4週。延べ約23万1千人が受講 |
| 社会人のためのデータサイエンス演習 |
令和8年10月 |
入門を踏まえ、より実践的な内容へ。5週。延べ約10万7千人が受講 |
| “わかる・使える”統計解析プログラミング |
令和9年1月の予定 |
Pythonを使った演習で、統計解析の基礎知識とデータの活用方法を学ぶ新規の講座。4週 |
演習は「入門を踏まえ」た内容と、総務省の別紙にあります。ただし、入門を先に受けないと演習を受けられない、とは書かれていません。gaccoの講座ページが挙げる前提は、Excelの基本操作だけです。
統計を学んだことがなく、Excelにも自信がないときは、入門から始める順序が自然です。入門がいま受けられるかは、総務省の今回の資料には書かれていません。
大阪・関西では
関西には、総務省統計局の「統計データ利活用センター」があります。和歌山市の南海和歌山市駅ビル5階です。
| 項目 |
内容 |
| 開設 |
2018年4月、和歌山県に開設 |
| 所在地 |
和歌山県和歌山市東蔵前丁3-17 南海和歌山市駅ビル5階 |
| 事業 |
統計ミクロデータの提供、統計データ利活用の推進、人材育成 |
| アクセス |
新大阪駅や関西国際空港から1時間半以内(センターの案内) |
統計ミクロデータは、統計法に基づき利用を認められた研究などだけで使えるデータです。センターでは、高度なセキュリティを確保したオンサイト施設で利用できます。
人材育成では、公務員向けの研修や、ビジネスパーソン向けのセミナーなどを実施するとされています。統計局は、令和8年1月と2月に「ビジネスパーソン向け統計データ利活用セミナー」を開催しました。申し込みは終了しています。
今回の講座とセンターの関係は、確認した資料には書かれていません。講座の連絡先は、統計局統計情報利用推進課です。講座はインターネットで受けるので、和歌山へ行く必要はありません。
書かれていないこと
確認したページに、書かれていなかった点です。
- Excelの版(Microsoft 365か、買い切り版か)
- Rの入手先やインストールの手順
- Excelを持っていない人の代わりの方法
- 各週の動画の公開日
- 修了証が、勤め先の評価や転職で使えるか
gaccoの講座ページには、補助教材として「オフィシャル スタディノート」(A4判252ページ、定価1,650円)の案内もあります。受講に必要かどうかは、書かれていません。
今日からできること
- 使うパソコンに、Excelが入っているか確かめる
- 講座の紹介ページ(gacco)で、内容と前提条件を読む
- 受けると決めたら、11月30日までに受講登録する(無料)
- 1週間に3時間ほど、続けられる時間を決める
- 統計が初めてなら、入門と演習のどちらから始めるか決める
登録の画面では、利用者情報が講座の提供者に共有されること、利用規約とプライバシーポリシーがあることが案内されています。登録の前に読んでおきましょう。
Excelの入ったパソコンがあるなら、11月30日までに登録だけでも先に済ませときや。