ソフトバンクは2026年10月22日、電子看板「サイネージ」の広告動画作成から配信設定までをAIで行う実証結果を公表しました。東京ポートシティ竹芝で2026年8月から10月に実施し、同社は従来よりコストや作業量を減らせることを確認したとしています。
動画作成だけでなく、流す順番や時間もAIで
実証では、PR動画を生成する仕組みと、配信運用の作業を担う新開発のAIエージェントを組み合わせました。館内の飲食店と、ランチタイムに営業するキッチンカーの情報が対象です。店舗が動画を確認したうえで、2026年8月下旬から配信しました。
同社によると、商品の画像と説明文からAIが動画を作ります。さらに、放映順や時間を決め、管理システムへの配信設定まで行います。朝・昼・午後・夕方・夜の5区分や天候に応じて編成し、商品の提供時間や期間限定といった条件も分析します。
文章などを扱う大規模言語モデル(LLM)を番組編成に使い、利用者の少し先の行動を推測する仕組みです。既存のサイネージ設備を使え、大規模なシステム改修は不要としています。
暮らしと仕事への影響
注目点は、広告を作るだけでなく、いつ何を流すかという運用も支援することです。提供時間のある商品では、動画の出来に加え、案内するタイミングも確認する必要があります。
同社によると、店舗・キッチンカー出店者の30%以上が、配信商品の注文増を感じたと回答しました。社員向けアンケートでは20%以上が、サイネージを見て店舗へ行ったと回答しています。ただし、注文増は出店者の実感であり、この数字だけで売上への効果を判断することはできません。
AIが考える最適な編成と、人の感覚のずれも課題です。同社は関係者の声を踏まえて改善し、パートナーと商用化の準備を進めています。
関西の暮らしと仕事での使いどころ
関西の飲食店や商業施設で活用を考えるなら、昼食前にはランチ商品、夕方にはその時間に提供できる商品を案内する、といった使い方が考えられます。動画制作と配信設定のどちらに手間がかかっているかを整理すると、導入を検討する際の判断材料になります。
一方、期間限定商品の案内が適切な時間に出ているか、客にとって自然な順番かは、人が確認したい点です。今回も店舗による動画確認を経ており、AIに任せる作業と人が見る部分を分けて考えることが大切です。